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  教育コラム 2007. 11.
 
ロバストネスと夢
   
   「ママ!」「パパ!」と、子どもが自分を呼ぶ声に、親はすぐに気づきます。
  これは、親が無意識のうちに、そして一日に何度も、子どもの声を思いだし、聞こえてくるかもしれないと予想しているからです。
 いつも、心のどこかで、子どもを気にかけているからです。
 
 同じように、私たちは、ガヤガヤする居酒屋のなかでも、友人の声を聴きとることができます。これは、ちょっとまえの友人の言葉を記憶し、心のなかで思いだし、さらに聞こえてくると予想しているからです。
  ガタゴトとうるさい電車のなかで相手と話ができるのも、同じ理由からです。
 
 たえず意識している音声は知覚しやすいという現象は、認知心理学において、音声知覚の「ロバストネス」(robustness 頑健性)と呼ばれています。
 
 反対に、忘れている声、予想していない声は、すぐにわかりません。唐突に電話がかかってきて「もしもし、私」といわれて、あせるときが、そうです。
 
 何かについてのロバストネスが、それを日々、気にかけることで生まれるように、夢の実現も、その夢を日々、心に想うことで果たされるといえるでしょう。
 いつも自分の夢を心にいだいていると、いつのまにか、生活のほとんどが、その夢を実現するように方向づけられていきます。
  他の人なら見逃してしまうチャンスも、すぐに「チャンスだ」とわかります。
 
 歯を食いしばるような「根性」も必要ですが、静かに思いつづけるという「持続性」のほうが大切なのではないでしょうか。
   
   ロバストネスを生みだすものも、夢を実現するものも、どこか似ています。
 
 
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