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4年生の物語づくり

 4年生の「ことば」の授業で、物語をつくりました。その作品の中から、いくつかご紹介いたします。

「ふしぎなキャンディー」

「真義(しんぎ)」

「オーディション」

「魔法のケーキを作りましょ」

「スーパーたろちゃん」

「ハッピー王国の王子たち」


ふしぎなキャンディー

 ある日のこと。ぼくは、お母さんが出かけるので、お昼まで一人で留守番をする事になった。
 お母さんは出かける時に、
「だれか来ても、ぜったいにドアを開けたらだめよ。」
と、言った。
「やったー一人だ。のんびりできるぞ。」
 こわいというより、うれしくてたまらない。ソファーにゴロン。ねこのジャムは、あいかわらずネズミを追いかけて遊んでいる。犬の ローリーは、小屋でのんきにねむっている。ぼくもウトウト。
すると、
「ピンポーン」
「えっ、だれか来た!どうしよう。」
カメラを見るとたっきゅうびん屋さん。
「なんだ・・・。」
と思い、
「今、だれもいないので、出られません。」
「おじいちゃんからキャンディーのとどけものです。ハンコだけお願いします。」
ぼくは、そっとドアを開けてハンコをおした。たっきゅうびん屋さんの顔はぼうしでよく見えなかったけど、荷物をおいてすぐに帰ったのでホッとした。
箱を開けてみると青と赤のキャンディーのビンが入っていた。
「おいしそう。」
ぼくは青いビンのキャンディーをなめてみた。
「うまい。」
するとジャムに追いかけられていたネズミがぼくの前を走っていった。するとぼくの体がみるみる小さくなって、ネズミになってしまった。
「どうなっているんだ。」
ビンを見ると、なめている時に見た動物にへんしんすると書いてある。
「こまったぞ。どうしよう。」 赤いびんを見ると、元にもどるキャンディーと書いてある。
「よし、赤いキャンディーをなめればいいんだ。」
 

フタを開けようとしたら、テーブルから落ちて、ころがってしまった。そこへ、ジャムがやって来てぼくを追いかけ始めた。新しいネズミがふえたと思ってよろこんでいる。するとネズミがやって来て、
「ぼくの名前はクー。君、おさむ君だろう?どうしたの?」
と心配してくれた。今までの事を話すと、一緒に赤いキャンディーを、探してくれる事になった。でもどこにもない。もしかしたら、ローリーが小屋に持って行ったかもしれない。前にもミニカーが小屋にあった。
クーと一緒にローリーの小屋へ行くと、ローリーは、
「ワン。」
とほえ小屋の中へ入れてくれない。
「ぼくだよ。おさむだよ。」
と言っても気がつかない。クーが
 「ぼくがローリーを小屋からはなすから赤いビンを取り返すんだ。」
と言ってくれた。クーはローリーの頭に乗ったり、かんだりしておこらせた。ローリーはクーを追いかけ始めた。
 「今だ。」
ぼくは、赤いビンをみつけキャンディーをひとつなめた。すると、体があつくなって気を失った。

気がつくと、ぼくの体は元にもどっていた。
「ただいま。おるす番ありがとう。」
とお母さんが言った。
クーはどうなったんだろうか、青いキャンディーも赤いキャンディーもなくなっていた。ローリーは、あいかわらずねている。ジャムも、ネズミをおいかけている。たぶんクーだ。お母さんはネズミを見ると、大さわぎするが、ぼくはクーが小さな体で大きなローリーにむかっていった事をゆうきあるネズミだと思う。そしてぼくを助けてくれた。ぼくは、
「ありがとう。」
とクーに言った。
ぼくも少しゆうきをだして強くなろうと思った。

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真義(しんぎ)

 世は、千年前。とある国で天下をとう一した礼(れい)明(めい)という王がいた。礼明は天下をとう一したものの、各地で起こっている反乱になやまされていた。礼明は平和な国をきずくため、「知(ち)」「仁(じん)」「勇(ゆう)」の徳をそなえている人物を家来にしたいと考えた。そして、国中に、
「わたしの家来になりたいと思う者は、しろをたずねよ。」
とよびかけた。

 初めにやって来たのは、青谷(せいこく)という人物だった。青谷は礼明王にこう言った。
「礼明王、わたくしは、国中で、最もかしこい者です。わたくしを家来にしてください。」
それを聞いた礼明が言った。
「では、聞こう。もしおぬしが草原で、敵に火をはなたれ、遠く周りを火でかこまれたら、おぬしはどうする。」
青谷は、だまりこんでしまった。
礼明がため息をつきながら言った。
「もう帰ってよい。」
それを聞いた青谷は、がっかりして帰って行った。

 次に、やって来たのは、緑川(りょくせん)という人物だった。緑川は礼明王にこう言った。
「礼明王、わたくしは、国中で、最もやさしい者です。わたくしを家来にしてください。」
それを聞いて礼明が言った。
「では、聞こう。もしある子どもの父親が、馬をぬすんだとする。そして、その子どもが、お父さんがやったと役人に言いに行ったとする。さておぬしはどう思う。」
緑川が言った。
「その子は、正直でえらいと思います。」
礼明がため息をつきながら言った。
「もう帰ってよい。」
緑川は、首をかしげながら帰って行った。

 三番目にやって来たのは、石山(せきざん)という人物だった。
石山は、礼明王にこう言った。
「礼明王、わたくしは、国中で、最も勇気のある者です。わたくしを家来にしてください。」
それを聞いて礼明が言った。
 

「では、あのがけの下にある薬草をとって来る事ができるか。」
石山が言った。
「あんな絶壁を下りて行く事などできません。」
礼明は、大きなため息をつきながら言った。
「もう帰ってよい。」
石山は、下を向きながら帰って行った。

 最後に、やって来たのは、真義(しんぎ)という人物だった。礼明がこう言った。
「では、聞こう。もしおぬしが草原で、敵に火をはなたれ、遠く周りを火でかこまれたら、おぬしは、どうする。」
真義が答えた。
「火がもえるには、三つの条件がいります。一つ目は、発火点に達する事。二つ目は、もえる物質がある事。三つ目は、さんそがある事です。ですから、わたしのすぐそばにある草をかってしまえば、二つ目の条件がなくなり、火はわたしの所にはおよびません。」
礼明は真義の頭のよさにびっくりした。礼明が言った。
「では、聞こう。もしある子どもの父親が、馬をぬすんだとする。そして、その子どもが、お父さんがやったと役人に言いに行ったとする。さておぬしはどう思う。」
真義が答えた。
「親もかばえないのは、人としてまちがっていると思います。」
礼明は、大きくうなずいた。そして、石山にしたしつ問をした。
真義は、見事、絶壁の下から薬草をとって来た。礼明がたずねた。
「なぜ、薬草がとれるとわかったのか。」
真義が答えた。
「あの絶壁はしかが下りて行っていたので、馬で下りていく事もできると思ったからです。」
礼明が言った。
「家来になってはくれないか。」
真義は、うれしそうに答えた。
「はい。喜んで。」

 その後、国の反乱はおさまり、礼明と真義がきずいた国は、それから五百年も平和にはんえいした。

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オーディション

「フー。」
演奏が終わった。
ドキドキしていた体は、一気に熱くなった。それは、八月の九日に行った山梨県民文化祭のプレオーディションだった。
夏休みに入って、このコンクールのために、私は必死にピアノのレッスンに打ち込んだ。弟は、東京に住むおばあちゃんの家に行って、ディズニーランド、品川水族館、お台場、東京タワーなどで、十日間も遊び呆けているというのに―。ピアノは、一番、応募人数が多く、プレオーディションで通過した人のみ、本選に出ることができる。私はプレオーディションでバッハのインヴェンションNO.十四を弾いた。ノーミスタッチで無事に、終わった。会場に池田ころ君が応援に来てくれた。
「上手かったじゃん。」
ころ君が言った。
「まあね。」
私が返した。そのまま、愛宕山の博物館で、お化けと科学の不思議な学園というものをやっていて、楽しくお化け屋敷に入って行ったが、あまり怖くなかった。結果が来るまで、六時間半くらいあったが大半は、博物館で過ごした。家で結果を待つ時間がとても長く感じた。
「チッチラッチ」
メールの受信音が聞こえた。
「赤ぽんがみる。」
私が言った。
「ママが先よ。」
お母さんが言った。
一緒にメールを見ると、お友達からの、
「おめでとう。最強だね。ニコニコ門下。」
という内容だった。
「ということは…。」
すぐに、ニコニコ先生に電話をしたら、出なかった。しばらくすると、
「プルループルルー。」
電話の着信音だ。今度は勝手に私が出た。
「もしもし。」
「赤ぽん、合格おめでとう。」
ニコニコ先生からの、お祝いの電話だった。


「ぎゃーっ、やったー合格だママ。」 叫んでしまった。
さすがに先生も驚いていた。
「まあまあ。」
そんな電話の向こうの先生の声すら聞かずに、隣の隣にあるおばあちゃん家に、夢中で走って行った。
「バーバ合格したー。」
「キャー。」
夕食の支度をしていた祖母がはねて喜んでくれた。
「今度は十六日に本選だからね。」
「今度はいくよ。」
 十六日には幻想曲「さくらさくら」という曲を弾く。本選まで、一週間しかないので沢山練習した。本選には家族みんなが来てくれた。予選では、四十名中十一名が合格して、十一名中六名がニコニコ門下生で六名中五名が、ワイワイ小学校の五名だった。本選でも、ドキドキして寒かった体も、終わった後には一気に体温が上がり、フーとした。これで合格したら十月四日の音楽祭に出られる。十月四日は、父と母の結婚記念日なので、きれいな演奏をして、感動させたい。
 私自身でもピアノがうまいかなと思うけれど、もっともっと上手くなって、どこのコンクールやオーディションでも合格できる様に頑張りたい。

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魔法のケーキを作りましょ

 ある所に魔女のえりなちゃんがいました。えりなちゃんは、森の中の家で、お父さんとお母さんとえりなちゃんの三人でくらしています。お父さんとお母さんは、ケーキ屋さんです。みんなが
 「このケーキ、すごくおいしいね。」
と言って、とても評判がいいです。
 ある日、えりなちゃんは、お父さんとお母さんに買ってもらったほうきを森の友達にじまんしに行こうとしました。するとお母さんが
「わざわざしまんしに行かない方がいいよ。」 と言いました。けれど、えりなちゃんはお母さんの目をぬすんで、家を出てしまいました。
 えりなちゃんは森の友達を集めて、ほうきを見せました。するとみんなは、
「のせて。」
と言います。でも、えりなちゃんは
「ダメ。」 と言いました。それから三秒位すると、みんなは
「えりなちゃんのいじわる。」 と言って帰ってしまいました。えりなちゃんは泣きながら家に帰りました。えりなちゃんは、両親に言いました。でもみんなが今、
「えりなちゃん好き。」
と言うわけありません。
 えりなちゃんをはげますために、お父さんは、特別に魔法のケーキを作ってくれようとしました。いじわるをしてしまった友だちにあげて仲直りしようというのです。でも、ケーキはこげて真っ黒です。失敗です。少し中身はこげていない所も、ありますが、ひとつまみしかありません。そこで、えりなちゃんは、一人で材料をとりにいくことにしました。材料は、ハチさんのはちみつ、竜の卵、雲のわた、お星さまの金の粉です。どれも、とてもきちょうなものなのです。

 さあ、着きました。ハチさんの巣です。えりなちゃんが言いました。
「ハチさんはちみつ少しくださいな。」
すると、ハチさんは、
「ダメダメ。」
と言いました。えりなちゃんは、
「はちみつがなくても、たまごはあるさ。」
と言って、竜の所へ行きました。


「竜さん。卵一つくださいな。」
また竜も、
「ダメダメ。」
と言いました。えりなちゃんは、
「はちみつと卵は、なくても、わたは、あるさ。」
と言って、雲の所へ行きました。
「雲さん。わた少しくださいな。」
またまた、雲も、
「ダメダメ。」
と言いました。えりなちゃんは、
「はちみつと卵とわたはなくても、金の粉は、あるさ。」
と言って、お星さまの所へ行きました。
「お星さま。金の粉少しくださいな。」
またまたまた、お星さまも、
「ダメダメ。」 と言って、くれませんでした。
「どうしよう。ハチさんも竜さんも雲さんもお星さまも材料くれなかった…。」
 とほうにくれたえりなちゃんが森を歩いていると、みんなに会いました。えりなちゃんが、
「さっきはゴメンネ。みんなにケーキをあげたかったんだけど…。」
と言うと、みんなは
「ハチさんのはちみつじゃないけど、竜の卵じゃないけど、雲のわたじゃないけど、お星さまの金の粉じゃないけど。」
と言って、ほかの材料を持って来てくれました。えりなちゃんのお父さんに事情を聞いて知っていたのです。
 それから、えりなちゃんとみんなは、お家でその材料とひとつまみのこげてない部分をまぜあわせて、新しい魔法のケーキを作りました。みんなで笑顔で食べました。

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スーパーたろちゃん

 僕のおじいちゃんがかっているねこは、はとサブレの箱の中で、いつも昼寝をしている。名前はタロウという。
 ある日、タロウはおとなりにどろぼうがはいるのを見た。後ろからとびかかっておどかすと、どろぼうは二階の窓から屋根に逃げた。タロウが屋根から屋根に飛び移って追い詰めると、どろぼうは屋根から落ちて、何もとらずに逃げていった。
 またある時、僕はタロウが散歩をしているのを見かけて、後ろについていった。すると、大きな犬にほえられて困っている女の子がいた。タロウはその犬に大好物の骨を投げて、女の子を助けてあげた。
 次の日、僕が公園で遊んでいたとき、突然強い風が吹いて、おじいちゃんにもらった大切なぼうしが、吹き飛ばされてしまった。僕が困っていると、タロウが空を飛んで、ぼうしをくわえて僕の足元にやってきた。そして何もなかったかのようにスタスタ歩いて、へいのすきまに消えていった。この時、タロちゃんが、誰もほめてくれなくても、みんなのためにがんばっていることを僕は知った。
 今日も、はとサブレの箱の中で、ぐっすり眠っているタロちゃんに、
「ありがとう。」
  と、僕はお礼を言った。

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ハッピー王国の王子たち

 何百年も前の昔、ある所にハッピー王国という国がありました。名前の通り、とても平和でみんな幸せでした。
  この国には三つ子の王子がいました。名前はアーサー、ローリー、マーキーです。三人は顔はそっくりですが、性格はぜんぜんちがいます。アーサーはとても頭が良くて、何でもできるしっかり者です。ローリーはいつもおもしろいことを言ってみんなを楽しませている子です。マーキーはとても気が弱いのですが、三人の中で一番心がやさしい子です。三人はあまり仲良しではありませんでした。
 ある日、三つ子のお父さんで国王のジェイムスが、となりのブラック王国につかまってしまいました。その話を 聞いた三人は、自分たちでお父さんを助けようと考えました。
 まず最初に名乗りをあげたのはアーサーです。アーサーは考えました。
「みはり番がねむってしまったところでお父さんを助けだそう。ぜったい成功するぞ。」
 と言いました。夜おそくなるのをじっと待ちました。待っても待ってもみはり番は立っています。とうとう朝になってしまいました。気がつくと自分がねむってしまっていました。失敗でした。
 次の日、それを知ったローリーが作戦をたてました。
「ジュースと同じ色のワインを用意してそれをそっとおいておこう。それを飲んだらきっとねてしまう。その時がチャンスだ。」
と言いました。そして見つからないようにそっと置きました。少しすると見はり番がやって来ました。見はり番は、
「こんなところにジュースがあるぞ。いただくとするか。」
と言いました。でもいくら飲んでもねむくなりません。とうとう朝になってしまいました。ローリーも失敗でした。
 今度はマーキーの番でした。マーキーはこわくて、どうしたら良いのかわかりませんでした。
「お父さんを助けたいけど、ぼく一人でどうすればいいのかな。」
と言いました。マーキーはいろいろ考えました。
「二人に協力してもらおう。」
と言って二人をよびました。


マーキーは二人に、
「三人でお父さんを助けようよ。」
と言いました。二人は、
「え?三人で?。」
と言いました。マーキーが、
「三人なら何だってできるよ。ぼくたち三つ子だもん。」
と言うと、二人もわかってくれました。
 三人はだれにも見つからないで、ブラック王国の中に入りました。
ローリーが大声で
「どうも今日はようこそいらっしゃいました。今日はぼくの話で楽しんでください。」
と言いました。ローリーがお笑いをして、みんなをひきつける作戦です。番人たちがゾロゾロ移動しはじめました。そこでチャンスを待っていたアーサーが、部屋のキーを見つけました。それをマーキーにわたしました。マーキーがお父さんのいる部屋を見つけて、かぎを開けてお父さんを助け出しました。作戦は大成功でした。
 この事けんがあってから三人はとても仲良しになりました。アーサーもローリーもマーキーも、一人より三人の方がやはりいいなと思いました。これから三人の王子は、ハッピー王国のために力を合わせていくことでしょう。そしてもっともっとすてきで幸せな国になるでしょう。

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